} 【関戸のFFP日誌 vol.3】DAY3「逆向き設計で学びやすいコースをデザインする」 – 東京大学ファカルティ・ディベロップメント | 東大FD | TODAI FD.COM | 東京大学

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2018年11月19日

【関戸のFFP日誌 vol.3】DAY3「逆向き設計で学びやすいコースをデザインする」

Day 3「シラバス~学びに寄与するシラバスとコースデザイン~」
・前回の復習
・目的・目標の提示
・シラバスとは
・シラバスの目的と目標の設定演習
・コースデザイン(グラフィックシラバスの作成演習)
・学習を促すシラバスへの改善演習
・振り返り

今回の授業は、学生の学びを促すシラバスとコースデザインについてです。

授業の冒頭で前回の復習をペアワークで行いました。やり方は、前回のキーワード7つについて初学者(この授業を受けていない同級生)でも分かるようにペアで交互に説明するという方法で、受講者のウォームアップとしても知識の定着としても効果的なので早速自分の授業に取り入れたいなと思いました。

シラバスは学生にとっては授業選択に使うだけではなく学習を促すものであり、教員にとってはコース(FFPでは一回一回の授業を「クラス」、連続した授業全体を「コース」と定義しています)をデザインするための有効なツールです。

まず目的と目標を設定し、目標が達成されたことをどのような方法で確認するか、すなわち評価方法を定めて、授業内容や方法を決めて行きます。学びを促せない授業は、授業内容と方法が先に決まっていて後付けで目的と目標、評価方法設定していることが多いようです。これとは逆に、目的と目標をしっかりと設定し、それを学生が達成するためには、何をどんな方法で学ばないといけないかと精査しながらデザインするためBackward Designと呼びます。
楽しそうにコースデザインしていた受講者の「本当はこういうのが受けたかったと思うコースをデザインすれば良いんですね」というコメントがBackward Designの本質を突いているなと感じました。

コースデザインのコツは教える側(専門家)が無意識にできているが故に「なんで学生はこんなことができないんだろう」と思ってしまいがちな部分(専門家の盲点)を意識し、学生が学びやすくなるように「足場かけ」をしてあげることと同時に、コースの中で学生が自立した学習者になるために徐々にその足場を外してあげることだそうです。3回目となる今回の授業で、授業の時間の半分以上を受講者の活動に当てつつ、学びを受講者に委ねるという足場外しを講師が実践しているのが印象的でした。

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