} 【関戸のFFP日誌 vol.7】DAY7「授業の見方」 – 東京大学ファカルティ・ディベロップメント | 東大FD | TODAI FD.COM | 東京大学

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2019年01月15日

【関戸のFFP日誌 vol.7】DAY7「授業の見方」

Day 7「模擬授業2回目」
・目的・目標の提示
・模擬授業実施・フィードバック
・振り返り

これまでの学びの総まとめとしてDay 6で実施した模擬授業をブラッシュアップして2回目の模擬授業を行う回です。6分間という短い時間の中で教える内容を削ぎ落とし、本当に学んで欲しいことにフォーカスした良い授業を沢山見ることができました。どの授業もDay 6から大幅に改善されていて、受講者の皆さんの学びと成長を実感できました。

Day 6とDay 7で、私は模擬授業へのフィードバックをしたのですが、その中で気づけたことを共有できればと思います。

1.「自分だったらこうする」じゃなく「この目標なら」「この目標で良いのか?」という視点

これまで私が他の先生の授業や研修受講者の授業を観ている時は「自分だったらここで興味喚起のワークを入れるかな?」とか「確認問題を入れて知識の定着を確認すれば良いのに」という見方をしていました。「自分だったらこうする」という視点です。ところがこの視点だと、ついつい「授業の手法」にばかり目がいってしまいます。

Day6の日誌にも書きましたが「授業の手法」よりも「知識の構造」に目を向けるのが授業の熟達者の視点です。「知識の構造」を意識すると「授業の目標」に対し授業の各要素は必要十分なのか?(欠けている要素、余計な要素はないのか?)、「授業の目標」に学習者が辿り着きやすい構成になっているか?と「授業の目標」に目がいくようになります。

「その人の目標なら、授業をどう構成すると良いのか?」「そもそもこの授業は、この目標で良いのか?」という点を意識するとメタな視点から授業へのフィードバックができるようになります。

2. 目標が良くできている授業=構造がしっかりしている授業

6分の模擬授業では、普段の授業よりも更に、「授業の目標」を徹底的に吟味する必要があります。「授業の目標」は幹で「学習活動」は枝葉と考えても良さそうです。授業をデザインする際に、つい「こういう話がしたい」「こういう活動を入れたい」と「学習活動」から考え始めてしまいがちですが、これでは設計図の無い状態で授業の各要素(パーツ)を作ってしまい、できたパーツを何となく並べてしまう「構造化されていない授業」になってしまいがちです。

まずは「学習者にこの授業で何を学んで欲しいか?」を徹底的に吟味し、狙った学びが起こるように授業の設計図を考えて、必要な学習活動というパーツを作る「逆向き設計」を意識することが授業デザインのコツです。その上で、「学習活動」まで作った上で、もう一度「目標」と照らし合わせて「目標」と「学習活動」が過不足なく対応しているかを徹底的に吟味すると、体脂肪率の低い引き締まった授業が作れます。


 

今回の模擬授業Finalで受けた刺激と学びを元に、私も無駄のない(体脂肪率の低い)引き締まった授業を作ってみたいなと思いました。

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