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【開催報告】東大FFP 第12期 履修証授与式を開催しました

2019年2月27日(水)、伊藤国際学術研究センター中教室において、東京大学フューチャーファカルティプログラム(東大FFP)の第12期修了者に対し、履修証授与式を行いました。
12期からは42名が修了し、本学大学総合教育研究センターの須藤修センター長よりご祝辞をいただくとともに、履修証が授与されました。また、石井洋次郎理事・副学長からもご祝辞をいただきました。
過去の修了者も同席し、修了生の様々な活動やアラムナイネットをご紹介くださいました。

東大FFPはこれまでに全研究科から合計561名の修了者を輩出しております。
来期(第13期)の開講は2019年4月を予定しており、3月中旬頃から、以下のページでエントリーを受付予定です。

→ https://dev2.utokyofd.com/ffp/apply/

また、現在本エントリーに先立って「プレエントリー」も募集しておりますので、ご関心のある方は上記ウェブページの「プレエントリー」よりご登録をお願いいたします。

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【関戸のFFP日誌 vol.8】DAY8「安全・安心な学びの場」

Day 8「キャリアパスを考える~構造化アカデミック・ポートフォリオ(SAP)チャート作成」
・目的・目標の提示
・構造化アカデミック・ポートフォリオ(SAP: Structured Academic portfolio)とは
・SAPチャートとは
・SAPチャートの作成
・振り返り

 

東大FFPもいよいよ最終回のDay8です。今回、受講者は構造化アカデミック・ポートフォリオ(SAP)チャートを作ることで、自身の活動を振り返り、自分が大切にしている教育に対する理念と研究の意義などを可視化し、これからの活動方針・キャリアパスを明確化しました。

アカデミック・ポートフォリオ(AP)とは、大学教員の責務である教育・研究・サービス(学校の運営管理と社会貢献のための活動)について整理し活動業績に関する情報を評価するためのツールで、これを構造化してより書きやすくしたものが構造化アカデミック・ポートフォリオ(SAP)です。SAPは13~20ページの文書で、作成には3日間のワークショップが必要ですが、その事前課題としてSAPの構造をA3用紙のチャート1枚にまとめて概観するものがSAPチャートです。今回はこれを3時間かけて作成しました。

受講者は、チャートを作成しながら自身の活動についてその奥にある理念を掘り起こしていきます。理念をペアで共有することで理念の言語化を通じて多くの気づきを得ることができます。教育・研究・サービスの各活動について、その関係性を考えながら統合することで自身の大学教員としてのコアを見つけ、そこから今後達成したい目標、活動方針、キャリアパスを考えます。
受講者からは「自分の価値観の奥にあるものが分かった」「これからやらないといけないことが明確になって、焦りを感じた」「自分が本当にやりたいことが分かった」などの声が上がり、SAPチャート作成を通じて多くの気づきを得ることが出来たようでした。

自分の理念と向き合い、それを自己開示することは安全・安心な学びの場でしかできないことです。東大FFPの優れたコース・デザインおよびクラス・デザインと講師と受講者の作る「安全・安心な学びの場」。この2つが上手く相互作用し、とても素敵な学びが起こる瞬間に、今回を含め何度も立ち会うことができました。これから私も「安全・安心な学びの場」を自分が教える学生達と作っていきたいなと素直に思えました。是非、皆さんも東大FFPに参加し「安全・安心な学びの場」での深い学びを経験してみて下さい。

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【募集】東大FFPでは特任研究員を募集します(インタラクティブ・ティーチング)。

この度、東大FFPのうち、オンライン講座である「インタラクティブ・ティーチング」の運営などに関わる特任研究員を募集することとなりました。2019年4月に着任希望のポストです。応募〆切はショートノティスですが2019年2月1日です。

オンラインコンテンツ「インタラクティブ・ティーチング」およびこのコンテンツを活用したブレンド型のワークショップ、その他よりよい学びに寄与していくプログラムを一緒に企画・実施していける方を探しています。ご関心のある方々にもご紹介いただけると幸いです。

募集要項はこちらです。

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【関戸のFFP日誌 vol.7】DAY7「授業の見方」

Day 7「模擬授業2回目」
・目的・目標の提示
・模擬授業実施・フィードバック
・振り返り

これまでの学びの総まとめとしてDay 6で実施した模擬授業をブラッシュアップして2回目の模擬授業を行う回です。6分間という短い時間の中で教える内容を削ぎ落とし、本当に学んで欲しいことにフォーカスした良い授業を沢山見ることができました。どの授業もDay 6から大幅に改善されていて、受講者の皆さんの学びと成長を実感できました。

Day 6とDay 7で、私は模擬授業へのフィードバックをしたのですが、その中で気づけたことを共有できればと思います。

1.「自分だったらこうする」じゃなく「この目標なら」「この目標で良いのか?」という視点

これまで私が他の先生の授業や研修受講者の授業を観ている時は「自分だったらここで興味喚起のワークを入れるかな?」とか「確認問題を入れて知識の定着を確認すれば良いのに」という見方をしていました。「自分だったらこうする」という視点です。ところがこの視点だと、ついつい「授業の手法」にばかり目がいってしまいます。

Day6の日誌にも書きましたが「授業の手法」よりも「知識の構造」に目を向けるのが授業の熟達者の視点です。「知識の構造」を意識すると「授業の目標」に対し授業の各要素は必要十分なのか?(欠けている要素、余計な要素はないのか?)、「授業の目標」に学習者が辿り着きやすい構成になっているか?と「授業の目標」に目がいくようになります。

「その人の目標なら、授業をどう構成すると良いのか?」「そもそもこの授業は、この目標で良いのか?」という点を意識するとメタな視点から授業へのフィードバックができるようになります。

2. 目標が良くできている授業=構造がしっかりしている授業

6分の模擬授業では、普段の授業よりも更に、「授業の目標」を徹底的に吟味する必要があります。「授業の目標」は幹で「学習活動」は枝葉と考えても良さそうです。授業をデザインする際に、つい「こういう話がしたい」「こういう活動を入れたい」と「学習活動」から考え始めてしまいがちですが、これでは設計図の無い状態で授業の各要素(パーツ)を作ってしまい、できたパーツを何となく並べてしまう「構造化されていない授業」になってしまいがちです。

まずは「学習者にこの授業で何を学んで欲しいか?」を徹底的に吟味し、狙った学びが起こるように授業の設計図を考えて、必要な学習活動というパーツを作る「逆向き設計」を意識することが授業デザインのコツです。その上で、「学習活動」まで作った上で、もう一度「目標」と照らし合わせて「目標」と「学習活動」が過不足なく対応しているかを徹底的に吟味すると、体脂肪率の低い引き締まった授業が作れます。


 

今回の模擬授業Finalで受けた刺激と学びを元に、私も無駄のない(体脂肪率の低い)引き締まった授業を作ってみたいなと思いました。

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【訂正】東大FFPでは特任研究員を募集について

現在特任研究員を募集していますが、応募要件に誤りがありましたので訂正させていただきます。11日が締め切りですので、ご興味のあるかたのご応募を引き続きお待ちしております。

 

誤)博士の学位を有すること

正)博士の学位を有すること、あるいは同程度の能力を有すること

 

東京大学フューチャーファカルティプログラムを間近でお手伝いいただき「教えることを学ぶ」機会ととらえ、ともに様々な企画をし教育をよくしようとしていく志の方、お待ちしています!

募集要項はこちらです。

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【関戸のFFP日誌 vol.6】DAY6「知識の構造化」

Day 6「模擬授業」
・目的・目標の提示
・模擬授業実施・フィードバック・ディスカッション
・振り返り

今回はいよいよ、受講生による6分間の模擬授業とそのブラッシュアップのためのフィードバックとディスカッションの回です。

20名強の受講者を5~6人の4グループに分け、それぞれのグループに講師がつき「模擬授業(6分間)→授業実施者への講師からの個別フィードバック(3分)→グループでのブラッシュアップのためのディスカッション(13分)」という25分弱のセッションを順に回して行きます。

6分間の模擬授業(マイクロティーチング)に導入・展開・まとめの要素を入れながら受講者が学んだと実感できる授業にしようとすると、ほんの少し脱線したり説明が長かったりするだけで簡単に6分を超過してしまいます。敢えて短い時間の授業を作り込むことで「本当に学んで欲しい本質的なものは何か?」という問いに授業者は向き合うことになります。

講師によるとマイクロティーチングにおいて学生の授業に助言するときにのコツは「手法というよりもコンテンツに対する『そもそもの視点』を持つ」ことを心がけているのだそうです。授業で学生が「学んだ」と実感するには、教師が伝えた知識を学生が再構成する必要があります。学生が知識の再構成をしようとしたときに抜け落ちている構造はないか?そもそも学生が再構成できる知識の構造になっているのか?という視点を持ち「授業の手法」の前に「知識の構造」に目を向けることが授業の熟達者になるための視点だと教わりました。
「そもそも学びが起こる知識の構造がこの授業では吟味されているのか?」私もこれからの授業をデザインする際に、常に自分に問いかけていこうと思いました。

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【募集】東大FFPでは特任研究員を募集します。

この度、東大FFPの運営などに関わる特任研究員を募集することとなりました。2019年3月に着任希望のポストです。応募〆切は2019年1月11日です。

東京大学フューチャーファカルティプログラムを間近でお手伝いいただき「教えることを学ぶ」機会ととらえ、ともに様々な企画をし教育をよくしようとしていく志の方、お待ちしています!

募集要項はこちらです。

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第9回図書館ミニレクチャの映像公開

昨年度開催された第9回図書館ミニレクチャの映像が公開されました。

http://todai.tv/contents-list/2017FY/mini-lecture9

 

図書館ミニレクチャは東大FFP修了生による簡単なレクチャの企画で、双方向的な授業形態を試すためのトレーニングの場でもあります。
これまでに形を変えながら通算11回開催しており、次回は第12回の開催を見込んでいます。
次回開催予定についても、決まり次第告知をいたしますので、今後とも図書館ミニレクチャ、および東大FFPをよろしくお願いいたします。

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【関戸のFFP日誌 vol.5】DAY5「教えなくても学びは起こる」

Day 5「まとめと模擬授業検討」
・前回の復習
・目的・目標の提示
・模擬授業検討
・ここまでの学びのまとめ(ポスターツアー)

冒頭は前回(評価の回)で何を学んだかを確認するための「問いかけ」を作り、ペアで問いを出し合い、学びを深めるワークで始まりました。これまでの授業冒頭での前回の復習を振り返ると、Day3では前回のキーワードをペアでお互いに説明する簡単なワーク、Day4では前回扱ったトピックについて有用性と限界を議論するワーク、そしてDay5(今回)は問いを作るワークと徐々にワークが複雑化しています。
授業の回が進むと、学生は知識を得るだけでなく学び方も熟達して行きます。学ぶ側の熟達に合わせてワークをデザインすることで、学びを深めることができるのだなと気付かされました。

授業前半は受講者代表2名による6分の模擬授業に対し、個人そしてグループでフィードバックを行い授業のポイントを俯瞰的にメタ視点で検討するワーク、授業後半はこれまでの内容(モチベーションとアクティブラーニング の手法・クラスデザイン・シラバス・評価・模擬授業検討とFFPからのメタ的な学び)についてポスターツアーで振り返るワークでした。

FFPでは回を重ねるごとに講師が良い意味で授業を手放して、学びを受講者に預けています。今回のFFPでは、講師が積極的に何かを説明するということはなく、受講者がグループでの話し合いから気付きを得て、全体共有の中で講師が疑問に答えたり、受講者の気付きを少し抽象化して分かりやすくする、一般化をしたりすることで学びが深まっていました。講師に聞くと、意図的に「学びを皆さんに預けている」そうです。
これまで「上手く説明すること=教えること」と思い込んでいましたが、どうやら「気付きを一般化すること」が講師・教師の腕の見せ所のようです。一般化ができれば教えなくても学びが起こる、それを見せて貰った回でした。