開催報告「英語で教えるスキルを磨くワークショップ:ディスカッション編」
実施日:2018年9月18日(火)
東京大学大学総合教育研究センターのプロジェクト「Professional and Global Educators’ Community(PAGE)」では、「英語で教えるスキルを磨くワークショップ:ディスカッション編」と題したワークショップを開催しました。今回のワークショップの目的は、授業でディスカッションをファシリテートするのに役立つ英語表現と教授法を学ぶというものでした。
本郷キャンパス工学部2号館の会場には、東京大学の大学院生・若手教員をあわせた9名の方々にご来場いただきました。参加者の研究分野は計量経済学、教育心理学、免疫学、昆虫ウイルス学、まちづくりなど多岐にわたりました。参加者には事前課題として、①英語のオンライン学習教材English Academia 1のModule 7: Facilitating Group Discussions(https://utokyo-ea.com)の受講、②ディスカッションを取り入れた模擬授業のスライド作成、の2つをお願いしました。
当日のプログラムの中心となったのは、参加者による模擬授業です。最初に、3名ずつのグループに分かれ、英語で15分間の模擬授業を行い、その後、10分間のフィードバックを行いました。模擬授業では、英語でディスカッションをファシリテートするという難易度の高い課題に挑戦しました。実際に参加者の方々が用意したディスカッション・トピックには、「高等教育を無償化すべきか?」「なぜコウモリはエボラウイルスに感染しても死なないのか?」「地域の活性化に対
してコミュニティカフェはどのような役割と影響を持っているか?」「持続可能な開発目標の実現に向けてあなたには何ができるか?」といった興味深いテーマが並びました。教師役の参加者は、英語で議論をファシリテーションする難しさだけではなく、ディスカッションに必要な前提知識を英語でわかりやすく伝達するという課題に直面しているようでした。
その後、参加者はディスカッションのデザインに関する簡単なレクチャーを受け、自分の模擬授業の修正作業に取り組みました。レクチャーでは、「英語が得意で
はない学生に対してどのようなサポートをすべきか」、「あまり話さない学生や話しすぎてしまう学生にどのような介入をすべきか」といった問題について考え、そのために使える英語表現を実際に発話する練習時間を設けました。
最後に、参加者は2度目の模擬授業を行いました。各自、レクチャーで学んだ英語表現や教授方法を適宜取り入れて、自分の授業をブラッシュアップしていました。なかには、授業の構造を大胆に変更して、2回目の模擬授業に臨んでいる参加者の姿も見られました。
ワークショップ終了後のアンケートでは、参加者から次のような感想が寄せられました。
- “プレゼンを2回行うことで、改善すべきポイントが理解できた点が良かったです。グループ人数も丁度よかったと思います。”
- “ファシリテーション能力だけでなく、英会話やパワポ作成、授業の構造化等の点で深い学びが得られました。”
- “大変良かったです。英語をしばらく使っていなかったのでとても良い機会でした。他分野の方との交流(知識)もできて、満足です!”
今後もPAGEでは、英語でのアカデミックコミュニケーションスキ
ルの向上を目指して、継続的にワークショップを行っていく予定です。みなさまのご参加を心よりお待ちしております。
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