5月11日、12日は東大FFPの4回目でした。今回のテーマは評価です.今回の主たるトピックは下記のとおりです.
- ・評価の意義
- ・評価の方法・対象
- ・形成評価と総括的評価
- ・評価の信頼性・妥当性・効率性
- ・評価後の対応
- ・ルーブリック
東大FFPでは毎期この評価の回で,そのルーブリック作成演習を行います.ルーブリックは「知ってる」と「作れる」は全く別者です.実際に作成経験をすることで,ルーブリックの価値や限界をじぶんごととして考えてもらうことを大切にしています.
ルーブリックはゼロから作るのはとても大変です.これを軽減する一つの方法として,類似した目的のルーブリックをお手本としてそれを自分のものにカスタマイズするという方法が有効です.下記に一つのサイトを紹介します.
AAC&U VALUE Rubric(英語)
アメリカの大学協会がvalue rubricというものを公開しています.これは,いわば多様な課題に用意されたルーブリックの雛形で,「これを利用してカスタマイズして使ってね」というものです.shopping cart経由になりますが無料でダウンロードできます.
また,ルーブリックはグループで作成します.そして,共有はできたものを自由に見て回る「ギャラリーウォーク」という方法を使いました.1人説明担当の人を残して,それ以外の人は自由に見て回ります.次回の授業では「ポスターツアー」という共有方法を体験してもらいますので,それらの方法の対比もしてもらいたいと考えています.
ところで,今期は質疑応答の時間を意識的に多くとっています.そして,ウェブフォームで毎回受講後に振り返りをしてもらい,その質問を拾って文書で回答,ということも作用しているのか,いつもよりも多くの質問が,ここかしこから起こります.授業者としては,良い質問が受講者から次々でてくるのはとても嬉しいです.
そのため用意しているクラスデザインの変更が毎回起こり,実は,ワークが「グループ共有→ペア共有」などの時間短縮を起こしますが,そういう柔軟性を持たせたクラスデザインとその判断の重要性を感じます.
(栗田)